猩々(しょうじょう)
わたしは
踊り続けます
赤いさかずきをもって
くるくるっとな。
くるくるっと祭囃子に合わせてな。
めまいのするよな 拍の乱舞の乱反射
ほうれ、わたしと目が合ったこどもが
今年も泣いておるわ。
さくら はらはら
びみょうなきぶん。
こまったような、うれしいような 。
それでも踊り続けます
くるくるっとな。
おとなに神輿をかつがれ、こどもに泣かれる
このびみょうな存在感がわたしそのもの。
でも、もういいや
わたしは、わたしだもの
ことしも佐伯に春がやってきて、
そしてまた遠ざかっていく
わたしも踊りながら遠ざかっていく